○大崎地域広域行政事務組合発注事務の適正化に関する規程

平成30年10月10日

訓令甲第5号

(目的)

第1条 この規程は,大崎地域広域行政事務組合の公共工事等に係る発注事務に関し,組合の職員(以下「職員」という。)が遵守すべき事項を定めることにより,大崎地域広域行政事務組合が発注する公共工事等の公正な執行を期し,もって圏域住民の信頼を確保し,職員の倫理の保持に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この規程において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 公共工事等 建設工事,建設関連業務,役務及び物品に関する契約で組合が調達するものをいう。

(2) 発注事務 公共工事等における入札及び契約に係る企画及び立案,仕様書及び設計書の作成,予定価格,調査基準価格及び最低制限価格(以下「予定価格等」という。)の作成,入札及び契約の方法の選択,契約の相手方の決定,監督及び検査並びに契約の履行状況の確認及び評価その他の事務をいう。

(3) 発注担当職員 発注事務を担当する職員(管理職及び職員を監督する地位にある者を含む。)をいう。

(4) 事業者等 次に掲げる者をいう。

 法人,共同企業体,組合その他の団体及び事業を行う個人

 事業者の役員,構成員,従業員,代理人その他これらに準ずる者

(5) 関係者等 事業者等並びに国及び地方公共団体の職員をいう。

(6) 不当な働きかけ 個別の発注事務の公正な執行を損なうおそれがある行為で,次に掲げるものをいう。

 事業者等の競争入札への参加又は不参加に関する要求行為

 事業者等の受注又は非受注に関する要求行為

 非公開又は公開前における予定価格等(これらを推測できる金額を含む。)に関する情報の漏えい又は要求行為

 公表前における入札参加者に関する情報の漏えい又は要求行為

 元請業者に対する下請業者のあっせん又は紹介行為

 前各号に掲げるもののほか,事業者等への便宜,利益若しくは不利益の誘導,談合につながるおそれのある要求行為又は情報漏えい行為

(発注担当職員及び職員の遵守事項)

第3条 発注担当職員は,公共工事等が地域の経済活動及び住民生活の基盤となる社会資本の整備を行うものであることを自覚するとともに,発注事務において圏域住民の疑惑を招く行為を慎まなければならない。

2 発注担当職員は,発注事務の執行に当たり,次に掲げる法律その他の発注事務に係る関係法令を遵守しなければならない。

(1) 地方自治法(昭和22年法律第67号)

(2) 地方公務員法(昭和25年法律第261号)

(3) 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号)

(4) 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成12年法律第127号)

3 発注担当職員は,発注事務の執行に当たり,次に掲げる法律その他の法令に抵触する行為をしてはならない。

(1) 刑法(明治40年法律第45号)

(2) 入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律(平成14年法律第101号)

4 発注担当職員は,発注事務の執行に当たり,常に公正な事務の執行及び透明性の確保に留意するものとし,発注事務に関する苦情,相談及び問合せに対し,説明や必要な情報を提供する等適切に対応しなければならない。

5 発注担当職員は,いかなる方法をもってするかを問わず,契約の相手方となる事業者等に対し,不当な働きかけをしてはならない。

6 職員は,関係者等及び発注担当職員に対し,不当な働きかけを行ってはならない。

7 事業者等は,発注担当職員から不当な働きかけがあった場合,事務局総務課長に報告するものとする。

(別に定めのある事項)

第4条 職員が入札談合に関する情報を把握した場合は,大崎地域広域行政事務組合談合情報対応マニュアル(平成30年大崎地域広域行政事務組合告示第21号)の例により適切に対応するものとする。

2 職員が不当な働きかけに関する情報を把握した場合は,大崎地域広域行政事務組合契約業務等に関する働きかけへの対応要領(平成30年大崎地域広域行政事務組合告示第22号)の例により適切に対応するものとする。

3 職員が公益通報者保護法(平成16年法律第122号)に定める発注事務に係る公益通報及び相談を受けた場合においては,別に定めるところにより適切に対応するものとする。

(秘密の保持)

第5条 発注担当職員は,落札前における予定価格等及び競争参加業者名その他の発注事務に関する職務上知ることのできた秘密(公表を制限された情報を含む。以下「秘密」という。)を保持しなければならない。

2 発注担当職員は,次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 秘密を関係者等に教示若しくは示唆をし,又は発注事務の目的以外の目的のために利用すること。

(2) 秘密に関する書類(その写し及び記録媒体を含む。次号において同じ。)を保存場所以外に持ち出し,送付(電磁的方法によるものを含み,発注事務の必要上保存場所以外の他の発注事務を担当する部署に送付する場合を除く。)をし,その他これに類すること。ただし,やむを得ない理由があるものとして所属長等の承諾を得た場合は,この限りでない。

(3) 正当な理由なく,秘密に関する書類の全部若しくは一部を謄写し,又は複製すること。

3 職員は,前2項の規定に違反する行為を教唆し,又はほう助してはならない。

(事業者等との応接方法)

第6条 発注担当職員は,事業者等と接するときは,公平かつ適正に行い,一部の事業者等に有利又は不利となるような行為をしてはならない。

2 発注担当職員は,事業者等との応接に当たっては,原則として受付カウンター等の開放された場所において複数の職員により対応するなど,圏域住民の疑惑や不信を招かないよう行うものとし,これによることができない場合は,事前に所属長等の承諾を得るものとする。

(執務環境の整備等)

第7条 所属長等は,公共工事等における仕様書及び設計書の作成を担当する課又は室の執務室(以下「執務室」という。)について,次に掲げる事項の実施その他の秘密の漏えいの防止を図るために必要な事項を講ずるものとする。

(1) 掲示等により執務室への自由な出入りが制限されている旨を周知すること。

(2) 発注担当職員が事業者等と応接するための受付カウンター等の場所を確保すること。

(3) 発注事務に関する文書の整理整頓及び厳正な管理の徹底を図り,設計から完成まで複数の職員による確認を行い,点検機能を高めること。

(規程の周知)

第8条 管理者は,発注業務に係る綱紀の保持に関する理解及び協力を得るため,この規程を入札参加資格者に周知するものとする。

附 則

この訓令は,平成30年10月10日から施行する。

大崎地域広域行政事務組合発注事務の適正化に関する規程

平成30年10月10日 訓令甲第5号

(平成30年10月10日施行)