○大崎地域広域行政事務組合談合情報対応マニュアル
平成30年10月10日
告示第21号
大崎地域広域行政事務組合談合情報対応マニュアル(平成20年大崎地域広域行政事務組合告示第14号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 このマニュアルは,大崎地域広域行政事務組合(以下「組合」という。)の入札契約の適正を期するため,組合の入札契約に関する談合情報(以下「談合情報」という。)への対応に関し,必要な事項を定めるものとする。
(1) 談合に関与したとされる業者名又は落札予定とされる業者名が特定されているもの
(2) 談合が行われたとされる日時,場所及び方法が特定されているもの
(3) 落札予定金額として設計金額に近い額を示しているもの
(4) 前3号に掲げるもののほか,談合に参加した当事者以外に知り得ないと思われるもの
(談合情報の確認)
第3条 談合情報を入手した者(以下「情報入手者」という。)は,入手した談合情報を次により取り扱うものとする。
(1) 談合情報の提供者の氏名,身元,連絡先等を確認の上,当該情報の内容を的確に把握すること。
(2) 談合情報の入手先が報道機関である場合には,報道活動に支障のない範囲で当該情報の出所及び内容を明らかにするよう当該報道機関に要請し,内容の把握に努めること。
(3) 新聞等の報道により,談合情報を把握した場合も,報道機関へ当該情報の出所及び内容を問い合わせるなど,内容の把握に努めること。
(4) 入手した談合情報の内容について,談合情報受理票(様式第1号)を作成し,記録すること。
(談合情報の報告)
第4条 情報入手者は,前条の規定により把握した情報を,直ちに当該契約を担当する課長(以下「発注担当課長」という。)に報告するものとする。
2 前項の規定により談合情報の報告を受けた発注担当課長は,事務局総務課長を経由し,大崎地域広域行政事務組合契約等審査会(以下「審査会」という。)の委員長に報告するものとする。
2 前項の規定により調査部会が招集されたときは,調査部会の部会長は,入札に参加しようとする者から事情聴取等の必要な調査を行うものとし,調査が終了したときは,その結果を審査会の委員長に報告する。
(談合情報の審議)
第7条 審査会の委員長は,審査会を招集し,談合情報の内容,事情聴取等の調査結果を踏まえ,入札の中止又は延期その他の対応等について審議するものとする。
(入札執行前の対応)
第8条 入札執行前に談合情報を把握した場合は,原則として,次に掲げる内容に従って対応するものとする。
(1) 事情聴取の方法
ア 調査部会の部会長は,入札に参加しようとする全ての者(共同企業体にあっては構成員。以下「入札参加者」という。)に対し,速やかに,次に掲げる事項について,個別に事情聴取を行うこと。
(ア) 談合情報の事実の有無・内容
(イ) 他社との接触の有無・内容
(ウ) 入札金額(見積金額)の算定方法及び体制
(エ) 共同企業体の結成方法(共同企業体の場合)
(オ) 談合防止のための社内対策
(カ) その他
イ 事情聴取する相手は,責任のある回答が得られる者とするが,必要に応じて営業担当者からも聴取することができるものとする。
ウ 事情聴取は,入札までの時間,発注の遅れによる影響等を考慮して,入札日の前日までに行うか,又は入札開始時刻の繰下げ若しくは入札の延期をした上で行うこと。
エ 調査部会の部会長は,事情聴取の結果について,事情聴取書(様式第3号)を作成し,審査会の委員長に報告すること。
オ 調査部会の部会長は,事務局総務課職員及び発注担当職員(当該契約の発注を担当し,当該案件の積算内容を十分把握している職員をいう。以下同じ。)に事情聴取への参加を依頼することができるものとする。
(2) 談合の事実があったと認められる場合の対応
入札執行者(管理者又はその委任を受けて入札を執行する者をいう。以下同じ。)は,審査会の審議の結果,明らかに談合の事実があったと認められる場合は,大崎地域広域行政事務組合契約規則(平成20年大崎地域広域行政事務組合規則第14号。以下「契約規則」という。)第17条の規定により入札の執行を延期又は中止すること。
(3) 談合の事実の有無が確認できない場合の対応
(4) 談合の事実があったと認められない場合の対応
ア 入札執行者は,審査会の審議の結果,談合の事実があったと認められない場合は,全ての入札参加者から誓約書(様式第4号)を提出させるとともに,入札執行に当たっては,「入札執行後,談合の事実が認められた場合は,入札者を失格とする。」旨を宣言し,入札を執行すること。
イ 入札執行者は,入札執行に当たり,全ての入札参加者(共同企業体の場合は代表者)から第1回目の入札書に記載される入札金額に対応した積算内訳書を提示又は提出させ,発注担当職員が当該内訳書を入念に精査すること。
ウ 入札執行者は,積算内訳書の精査において内容に疑義のあるときは,入札を中断し,当該入札参加者から事情を聴取すること。
エ 入札執行者は,積算内訳書の精査及び事情聴取の結果,談合の形跡があると認めた場合は,契約規則第17条の規定により入札の執行を延期又は中止すること。
(5) 入札参加者を明らかにしていない場合の留意点
指名競争入札及び一般競争入札において,入札参加者名を公表していない場合は,入札参加者同士が互いに知ることのないよう配慮して第1号に規定する事情聴取等を行うこと。
(6) 入札結果が談合情報どおりの業者であった場合の留意点
入札執行者は,入札結果が談合情報どおりの業者であった場合は,落札者の決定を行う際に,「談合情報に関する一切の資料について,その写しを公正取引委員会及び警察に送付する。」旨を入札参加者に説明し,落札者の決定を行うこと。
(平31告示6・一部改正)
(入札執行後の対応)
第9条 入札執行後に談合情報を把握した場合は,原則として,次に掲げる内容に従って対応するものとする。この場合において,入札後に入札結果等を公表しており,落札者及び落札金額は既に閲覧に供されていることに留意すること。
(1) 契約締結(仮契約締結を含む。以下同じ。)前の場合
ア 談合情報があった場合は,情報入手者は,事務局総務課長に報告すること。
イ 事務局総務課長は,契約の締結を保留して審査会の委員長に報告し,審査会の委員長は,調査部会をもって第8条第1号に規定する事情聴取等を行うこと。
ウ 審査会の委員長は,事情聴取等の報告を受けたのち,審査会を招集し,当該情報の信ぴょう性,入札の効力の有無,その他の対応等について審議すること。
エ 契約執行者(管理者又はその委任を受けて契約を締結する者をいう。以下同じ。)は,審査会の審議の結果,談合の事実があったと認められないときは,全ての入札参加者から誓約書を提出させた上で,落札者と契約を締結すること。
オ 契約執行者は,審査会の審議の結果,明らかに談合の事実があったと認められるときは,契約規則第18条の規定により入札者を失格とすること。
(2) 契約締結以後の場合
ア 談合情報があった場合には,契約執行者に報告すること。
イ 契約執行者は審査会の委員長に報告し,審査会の委員長は調査部会をもって第8条第1号に規定する事情聴取等を行うこと。
ウ 審査会の委員長は,事情聴取等の報告を受けたのち,審査会を招集し,当該情報の信ぴょう性,契約の解除その他の対応等について審議すること。
エ 契約執行者は,審査会の審議の結果,明らかに談合の事実があったと認められるときは,契約を解除することができるものとする。
オ 契約執行者は,審査会の審議の結果,談合の事実があったと認められないときは,全ての入札参加者から誓約書を提出させること。
(談合情報によらない措置)
第10条 入札執行者は,談合情報がない契約案件で,入札時に積算内訳書の提示を求めた場合において,入札後に発注担当職員の当該内訳書の精査の結果,明らかに談合の形跡があると認めた場合は,第8条第1号の規定を準用する。
(新たな入札の執行)
第11条 このマニュアルの規定により執行を中止した入札について,再度,入札に付そうとする場合の執行方法,指名条件,入札参加条件等は,次に掲げる事項を考慮し,審査会の審議を経て決定するものとする。
(1) 指名業者を入れ替える。
(2) 指名業者数を増やす。
(3) 指名競争入札から条件付一般競争入札へ切り替える。
(4) 中止する入札が一般競争入札の場合は,地域制限条件,施工実績条件その他の入札参加条件を緩和する。
(5) 上位等級業者を参加させる。
(公正入札違約金)
第12条 入札執行者は,契約締結後において,談合の事実が明らかとなった場合は,契約規則第36条の規定に基づき,受注者から請負代金の100分の20に相当する額の公正入札違約金を徴するものとする。
(その他)
第13条 このマニュアルに定めるもののほか,談合情報への対応について必要な事項は,別に定める。
附則
(施行期日)
1 この告示は,平成30年10月10日(以下「施行日」という。)から施行する。
(適用区分)
2 改正後の大崎地域広域行政事務組合談合情報対応マニュアルの規定は,施行日以後に公告又は指名通知される入札契約について適用し,施行日前に公告又は指名通知される入札契約については,なお従前の例による。
附則(平成31年2月25日告示第6号)
この告示は,平成31年4月1日から施行する。